闇を薙ぎ 影を払い 走り続け 気がつけば 何の気配もしなかった 気怠い身体を地に下ろし 深く深く息を吐く 手を伸ばした そこに求めるものはない ひやりと冷たい 硬い石の感触に 精神までも冷えてゆく 気付いてしまった 独りだと 夜空にはまだ 月が座し 朝の遠さを物語る