4 闇の中

じわ じわ
広がる

しん しん 静まる
見通せない黒い世界
深くて
呟きすら 溶けていく
怖くて

沈むような空気

あまりにも深くて 目を離したくない
あまりにも怖くて もう耐えられない

手探りで 蝋燭に火を点す
仄かな灯り

知らぬ間に 詰めていた息を吐く

小さな炎の温もり 安堵する心
溶けてゆく 背の低くなった蝋燭

まだ遠い朝を待ちわびて

もう一度

闇の中へ