愛しい君

 いつの間に
 夏は去っていたのだろう

目を開くと、街は秋の色に染まっていた

 僕は今まで  何をしていたのだろう
思い出そうとしても、季節のめぐりさえ記憶になかった

 だけど今  目の前にいる君はわかるよ
ぎこちなく微笑んだ、僕の愛しい人の姿

 やっと会えた
何故そう思ったのか、それさえ思い出せない
 けれど確かに
僕は君に会いたかったんだとわかる


手を離してしまった過去を悔いるからこそ

 僕はもう二度と  君から離れないと誓うよ

すれ違った過去を越えて、僕らはこれから共に行こう

 愛しい君と、  二度とこの手を離さぬように……