「赤」

赤い
赤い

光の残滓

伸びる影
黒く 長く
空も染まる
紅く 朱く

切なさを抱く 暮れゆく世界
郷愁を誘う 透過する赤

光を弾く長い髪 振り向いた君が笑う

「夕日と一緒に逃げようか?」

それは叶わぬ願い だから僕は嗤う

「どこまで逃げ続ける?」

差し伸べられた白い手 紅く染まる終わりに似た

「どこまでも」

君となら行けるだろうか

「夕日の沈まない所まで」