「さぁ、どうぞ」

ただその瞬間のためだけに

 僕らは生まれて来るんだよ。


ぱたぱた ぽたぽた
少しずつ 滴り落ちる 琥珀の雫

 砂糖はいかが?
 ミルクもいかが?

「君の好みになりたいな」

くるくる からから
かき混ぜて 砂糖が溶ければ もう頃合い


カップの中で待ってる僕ら。


「どうぞ美味しく召し上がれ」