「叶わぬ願い」

「明日がいつ訪れるのか、
  君は知っているかい?」


疑いもしなかったことを  その瞬間から疑い始めた


訪れる日は 今日 と呼ばれて
来るはずの日を 明日 と名付けて


追い駆け続けているのだと  僕は初めて知ったんだ

決して越えられない
今日 と 明日 の境界線


時計の針が真上で重なるのを  何度見つめていても

それは
今日が昨日になって  明日が今日になるだけ


追い駆けて  追い駆けて

僕はずっと切望しているんだ


「明日になったら教えてあげる」


そう言ったまま眠り続ける  君の答えが聞ける日を




 叶わぬ願いと
  知りながら……